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校長講話

201809.04

校長講話_107「忍者について」

 今、日本を訪れる外国人の数は年々増え、2016年に訪日外国人観光客の数が初めて2000万人を超えました。そして、昨年は2869万人もの外国人が日本を訪れ、さらに、今年は早くも今月15日の時点で訪日観光客の数が2000万人を超えたとニュースが報じていました。この2000万人超えは、昨年よりも一ヶ月も早いそうです。日本は世界の人々の訪れたい観光地になった、と言っても良いでしょう。日本の文化も、様々なものが知られるようになってきています。古くは、浮世絵などの日本美術が海外に影響を与えましたが、近年では、漫画、アニメなどが注目され、このことは皆さんもよくご存知のことと思います。

 先日、日本の忍者が広く世界に知られていると聞きました。今は、学問として研究されるようになってきた、とのことです。忍者は伊賀流と甲賀(こうか)流が良く知られています。伊賀市のある三重県の三重大学では、今年度から大学院の専門科目に「忍者・忍術学」を導入しました。「忍者・忍術学」関連の授業を履修して、修士号が取得できます。三重大学のホーム・ページを見ますと、「忍者文化論演習」などの面白そうな授業が並んでいます。伊賀をフィールドとして、忍者・忍術学を学ぶ授業もあるそうです。

 今年の2月には第1回の国際忍者学会が三重県伊賀市で行われ、韓国のソウル大学からいらした教授が記念講演を行いました。国際的な研究対象になっていることがわかりますね。甲賀(こうか)忍者についても、かつては、その存在さえ疑問視されていましたが、2000年に、甲賀忍者の著した古文書(こもんじょ)が発見され、少なくとも江戸時代には確実に存在していたと考えられるようになり、2012年からは三重大学と甲賀市が連携して研究を進めています。忍者の学術的な研究は最近になって本格化したと言えます。

 忍者と言えば、真田十勇士の猿飛佐助と霧隠才蔵が思い出されます。昨年の10月には上田で「真田忍者フェスティバル」が開催され、話題となりました。また、忘れてはならないのが、長野市戸隠の「戸隠流(とがくれりゅう)」で、現在に至るまで脈々と続く、現存する忍術の流派です。

 信州は忍者に縁の深い土地だとあらためて思いました。忍者村で楽しく遊び、一方で忍者を学問として勉強してみるのも面白いかもしれません。

忍者.jpg

北斎漫画より

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