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202009.25
校長講話_NO.157「第63回清泉祭、フィジスポを終えて」
先週の木曜日、17日は天候にも恵まれ、高い天のもと、校庭で第63回清泉祭、フィジスポが行われました。久しぶりに全校の皆さんの元気な声が校庭にあふれ、学校が元気になったと感じる一日でした。清泉祭を終えて感じたことを少しお話ししたいと思います。
最近、「不要不急」という言葉をあまり耳にしなくなったように感じます。3月、4月の頃は一日に何回も聞いていました。このところ、「不要不急」という言葉を耳にしなくなったのは、一つには経済を活発にするということがあるからでしょう。ただ、それだけではなく、実は当面の生活には不要不急のものであっても、それは長い人生にとっては大いに大切なのだ、ということに多くの人が気付いたからではないでしょうか。受験勉強には小説や映画や音楽は不要不急とされてしまうでしょうが、人生にとってはなくてはならないものだと私などは思います。例えば、今回の清泉祭も、食事、睡眠、勉強といった日々の生活に必要なものと比べれば、不要不急とされてしまうかもしれません。しかし、何もかも忘れて楽しむということは、学校生活の中ではかけがえのない時間の過ごし方です。自分のことを振り返ってみても、学生時代のことで思い出すのは「不要不急」のことばかりです。不要不急どころか、明らかに時間の無駄、果してやる価値のあることなのか、といったものが思い出の中では大きな部分を占めています。
今回のコロナウイルスの出来事が気付かせてくれたことは、「人生において何が大切かは自分が決める」ということではないかと思いました。自分にとって、不要不急のことにも大切な事は沢山ある、むしろ不要不急のものにこそ大きな価値がある、ということに私たちは気付かされたのだと思います。
最後に皆さんに悲しいお知らせをしなければなりません。本校の姉妹校である、上野にある清泉女学院大学・短期大学学長の山内宏太朗先生が9月17日にご病気でお亡くなりになりました。常に本校のことを気にかけて下さり、大学・短大と中学・高校の結びつきを強めようとおっしゃって下さっていました。あまりに突然のことで言葉を失います。今は天国にいらっしゃいます。最後に、山内先生のことを想い、主の祈りを唱えます。
「フィジスポ」風景