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校長講話
202101.15
校長講話_NO.169「冬に想う」
WHOはWorld Health Organization で、「世界保健機関」の略称です。今年はコロナ禍の1年で、WHOのテドロス事務局長は、世界で最もその顔を知られている人の一人であるかもしれません。
さて、皆さんはWMOは何の略称かご存知ですか。ちょっと考えてみて下さい。WMOです。WMOは World Meteorological Organization の頭文字を取ったもので「世界気象機関」の略称です。舌をかみそうな Meteorological は難しい単語ですが、「気象の」という意味の形容詞です。そのWMO、「世界気象機関」が今年の平均気温は史上3位以内の高さになるであろうと発表しました。世界の平均気温は2016年に観測史上最高を記録し、昨年2019年が2番目で、今年は昨年を上回るであろうとの予測です。
私が大学を卒業して長野に来た40年前は雪はよく降り、寒さも相当に厳しかったです。大した暖房設備もなかったので、下宿の部屋で本を読む時には軍手の指の所をハサミで切って、手袋をして本を読んだものです。それよりももっと前、私が小学生の頃は、11月になるとPTAの方たちが近くの川から校庭に水を引き込み、校庭一面に水が張られました。その水は12月ともなると厚く凍り、12月から2月までスケートを楽しむことが出来ました、毎朝、学校へ早く行って授業が始まる前に校庭で滑りました。学校に行く時の靴の中の足が冷たかったこと、皮のスケート靴に足を入れる時の強烈な冷たさを今でも覚えています。私の故郷は諏訪湖に面した岡谷市です。しかし、大学を卒業する頃には気温が少しずつ上昇し、氷が長期間張らなくなり、校庭リンクは姿を消しました。
数字を見ているだけでは地球の温暖化は実感を伴いませんが、昔の景色、体験を思い出すと、地球が変わりつつあることを痛感します。皆さんは若いので、昔と比べることは出来ません。この年末年始のお休みに、おじいさん、おばあさん、年配の方から昔の冬について話を聞いてみてはどうでしょう。そういうことも語り継がれていかなければならないのではないかと、最近感じています。
諏訪湖全面結氷…御神渡りに期待膨らむ(信濃毎日新聞の記事より)