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校長講話
202201.11
校長講話No201「パリオリンピックの開会式」
先日、2024年に行われるパリオリンピックの開会式についてのニュースが報じられました。ご覧になり、驚いた方もきっといることでしょう。
何と、パリオリンピックの開会式はセーヌ川で行われます。各国の選手は160隻の船で入場行進する計画です。
パリは、その中心をセーヌ川が流れ、セーヌ川の右岸と左岸に分かれます。中州のシテ島にはノートルダム大聖堂があり、右岸沿いにはルーブル美術館、左岸沿いにはオルセー美術館など、歴史的な建造物が立ち並びます。
新聞によると、60万人の市民が開会式を観ることが出来、これは通常のスタジアムで行われる開会式の観客の10倍にあたるそうです。オリンピック組織委員会のトニー・エスタンゲ会長は記者会見で「私たちの目的は開会式を民主化することだ」と強調したそうです。
私はこのニュースを見て、「さすが、パリ」とまず思いました。他の都市では決して思いつかない、仮に思いついたとしても「非現実的」としてしまうような大胆なアイディアを、実現させてしまうところがいかにもパリらしく、パリの面目躍如たる決定だと感じました。
今ではパリの主要な観光名所となった近代美術館のあるポンピドゥーセンターも、その近未来的なデザインで人々をあっと言わせました。賛否がはっきりと分かれる個性的な建築です。ルーブル美術館の入り口として1989年に作られたガラス板で出来たピラミッドも、世界中の人々を驚かせました。今ではルーブル美術館のシンボルとなっています。
パリの旧市街は東京の山手線の中にすっぽり入るくらいの面積だと聞いたことがあります。その町全体が世界遺産になっています。これだけの規模で景観が保存されている大都市は世界にも類を見ないでしょう。
しかし、パリは常に世界の人々に刺激を与え続けてきました。今のオリンピックの在り方には様々な批判がありますが、パリ五輪の開会式はきっと世界の人々にパリの力と魅力を伝えてくれることでしょう。
セーヌ川(朝日新聞デジタルより)