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清泉メッセージ

201307.08

No7「仮面ライダーと『絶望』の時代と」

7.jpgテストが終わって迎える日曜日、みなさんはどう過ごしますか?現在、我が家の日曜の朝といえば、仮面ライダーです。仮面ライダーは40年以上前にスタートし、途中10年間の中断を経て、2000年に再開して今に至っています。なぜ中断したか、シリーズのプロデューサーはこう述べています。「世界の平和を守るために正義のヒーローが悪を倒す、という理由が、時代の変化の中でリアリティを失ってきた」。「世界には様々な価値観やものの見方がある中で、自分の側は正義で、相手は悪、という一方的な構図を避けたかった」から、と。

それゆえ、平成生まれの仮面ライダーのなかで描かれる正義と悪との関係はより複雑になっているようです。ちなみに、現在のライダーが戦っている悪は、希望を失ったひと、「絶望」に支配された人たちを魔物の世界に連れて行こうとする悪です。希望がもてず、絶望に操られていく人々は今の時代を表しているのかもしれません。

では、絶望に支配されそうなとき、私たちは仮面ライダーなしにどうやって戦えるでしょうか?いろいろなことがかんがえられると思いますが、一つ挙げるとすれば、「笑い」でしょうか。第二次世界大戦中、ナチスの強制収容所生活を奇跡的に生き抜いたヴィクトール・フランクルは、自分を支えたものの一つに「ユーモア、笑い」を挙げています。絶望的な収容所の現実の中で、フランクルは冗談をいい、笑うことを日課にしていました。彼はこういっています。「ユーモアは自己維持のための闘いにおける心の武器である」と。

言いかえれば、「笑い」とは、自分の意識を解放し、自分自身や自分の人生を別の視点からより客観的に、より柔軟に見つめる力なのです。笑いは、自分を維持するための武器となり、フランクルを救いました。同じように、私たち自身の笑顔、他の人が自分に与えてくれる笑顔ともに私たちを支え、私たちを救ってくれています。「笑顔こそヒロイン」、笑顔には人を救う力があると信じていきましょう。これで私の話を終わります。

(画像:「仮面ライダーウィザード」:
http://www.tv-asahi.co.jp/wizard/news/30.html)

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