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清泉メッセージ

201504.18

No54「さすがにミッションスクールの生徒だと」

IMG_9671.JPG土曜日の朝礼は宗教部が担当することになっています。宗教部は正確には宗教・人権部と言いますが、長いので宗教部と言いならわしています。

私は今年度から宗教部のメンバーになったわけですが、美術の教員である私がどうして宗教部なのかといいますと、いろいろ理由があるかと思いますが、ひとつには私がカトリックの洗礼を受けている、いわゆる信者だということとも関係があるのではないかと思います。

今日はちょっとそのことについてお話しします。私が洗礼を受けたのは小学生の頃なのですが、ちょっととぼけたようなきっかけで教会に通い始めたのです。小学生の頃から私は絵を描くのが好きでよく教室で友達と漫画を描いて遊んでいました。その仲の良い友達の一人というのが、家族ぐるみの熱心な信者さんで、毎日曜日には教会に通っておりました。私は堺市の出身なのですが、堺市というと皆さんは、日本史の教科書によく載っている大仙陵古墳という大きな古墳をご存じでしょうか。その古墳からほど近いところに堺教会がありました。ある日の放課後彼と一緒に教室で絵を描いておりましたところ完成しませんでした。その時彼は続きを教会で描こうと提案し、私は彼について教会に行きました。そんなことがあってしだいに教会の日曜学校に通うようになりました。
 
そのころ堺教会には子どもの面倒見のよいベルギー人の神父様がおられまして、夏休みには淡路島にキャンプに行き、冬には金剛山という山に登って合宿しました。私はキリスト教についてそれほど真面目に勉強もしない子どもでしたが、教会に行くとなにか楽しいことがあるというそれだけの理由から通っておりました。そうこうしているうち、神父様からそろそろ洗礼を受けてはと勧められ、小6のクリスマスに、何もわからずに洗礼を受けました。

そんなわけですので人に胸をはっていえるほどの立派な信者であるわけではなく、なんだか成り行きで信者になったようなものです。それでも何十年か前に清泉にお世話になったときには当時の校長様、その頃はシスターでしたが、それも神様のお導きでしょう、と言われ、そんなふうに考えることもできるのかと思いました。

清泉はカトリックのミッションスクールですので、1年のうちにいろんな宗教行事があります。たとえば5月に行われる聖母奉献式や毎月ある月例の祈りなどです。それらの行事を担当するのが宗教部の仕事です。ただし、宗教の儀式さえ行っていればそれでミッションスクールになるかといえば、そうではありません。大事なことは心だと思います。皆さんがキリスト教を学ぶことを通して優しい人になるとか、親切な人になるとか、いろんな徳を身につけることによって初めてミッションスクールになるのです。清泉の生徒がひとつになって、互いに高め合い、さすがにミッションスクールの生徒だと思われるような学校にしてゆきましょう。

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