合唱コンクールが終わって、1週間が経ちました。皆さんの中には、まだ余韻に浸っている人がいるのではないでしょうか。今年の合唱コンクールも素晴らしかったと思います。各クラスが、それぞれに良い曲を選びました。バラエティに富んでいて、時間が瞬く間に過ぎていった気がします。私は、特に高校1年暁の星組の「また、あした」が印象に残りました。高校1年生なのに、難しい曲を見事に歌い切りました。ひらがなで、「また、あした」、曲名もとても素敵ですね。

　プログラムを見て、思い出したことがありましたので、今朝はそのことをお話ししたいと思います。見事、最優秀賞を獲得した高校3年海の星組の自由曲、「青春譜」の作詞は、小説家の五木寛之です。

　私が、高校生の頃、五木寛之氏は、若者に大変人気のある作家でした。私も夢中になって読みました。高校3年生の秋、今頃でしょうか、受験勉強をしなければならないのですが、どうしても五木寛之の本を読みたくなってしまう。「30分だけ」と自分に言い聞かせて読み始めるのですが、気が付くと2時間近く読んでしまった、というようなことが度々あったような気がします。テストの前だとか、受験勉強をしなければならない時だとか、本を読んでいる場合じゃない、というような時に、本を読みたくなってしまうのです。そして、そういう時には、何故か、集中してどんどん本が読める。不思議なものです。

　さて、高校3年生の皆さん。受験勉強が順調に進んでいないという人も、もしかしたらいるかも知れません。しかし、それはあなただけではありません。誰もが、つまずいたり、転んだりしています。そのことは、是非、忘れないでいてほしいと思います。随分、涼しくなってきました。風邪など引かずに、それぞれの道に向かって、頑張って下さい。

（9月16日、放送朝礼より。写真と本文とは関係がありません。）