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校長講話
201604.27
校長講話_51「岩波ジュニア新書編集者の方とお会いして」
長野清泉は岩波ジュニア新書のモニター校として2年間、活動を続けてきました。毎月発売される岩波ジュニア新書を本校生の何人かが読み、その感想を記して編集部に送るのです。通常モニター校は1年間なのですが、長野清泉は2年間務めさせて頂きました。
来校なさった女性の編集者とお話をする機会を頂けましたので、その時にお聞きしたことを皆さんに紹介したいと思います。
その方、Yさんとしておきますが、Yさんは高校生の時に岩波ジュニア新書の一冊、詩人茨木のり子の書いた『詩のこころを読む』を読んで感動し、将来は岩波書店に入って、岩波ジュニア新書の仕事をするんだと心に決めたそうです。まさに自分の将来を決める一冊の本との出会いでした。
Yさんは、大学を卒業し、何回か岩波書店の入社試験を受け、数年かけて岩波書店に入社したとのことです。何年かは辞書を編纂する部署で仕事をなさったそうです。小説家、三浦しをんの『船を編む』という辞書編集部が舞台になっている小説を読んだことのある人がいると思いますが、この小説を書く際、三浦しをんさんは岩波書店の辞書編集部の取材を行っています。
現在、Yさんは高校生の時の願いを実現し、岩波ジュニア新書の編集部で働いています。Yさんとお話をしていると、仕事が楽しくて仕方がないという感じが、伝わって来ました。
清泉の図書館には沢山の岩波ジュニア新書が入っています。ゴールデンウイークに是非一冊読んでみて下さい。もしかしたら、皆さんにも一生を決める一冊との出会いが訪れるかもしれません。
(4月27日、放送朝礼より。 写真: 茨木のり子『詩のこころを読む』、岩波ジュニア新書、1979年。http://www.iwanami.co.jp/search/index.html)