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校長講話

202211.25

2022年⑥ 放送朝礼

 一週間前、連合王国の国民、英連邦の人々、そして世界中の人々は、エリザベス女王との最後のお別れをしました。

皆さんもテレビでその場面を見たことでしょう。女王の在位は70年以上ということでした。お亡くなりになる数日前まで、公務を果たしていました。

 エリザベス女王は、まだ王女であった21歳の誕生日の時に、次のように宣言をしたのだそうです。
「私の全生涯は、長かろうが短かろうが、皆さまへの奉仕にささげられます」

 王というと、宮殿に暮らし、豊かで、自分の自由気ままに暮らして、華やかで皆から敬意を払われて、羨ましいと感じる人もいるでしょう。あるいは、そのような立場にいる人のことを逆に嫌に思う人たちもいるでしょう。

 王位にある人が権力を握り、自分の好き勝手に思うままにしていたという時代もありました。あるいは、現代でも、世界のどこかにはそのような人もいるかもしれません。

 でも、エリザベス女王は違いました。女王は、仕えるリーダーでした。人々に奉仕するリーダーでした。

 随分かなり前のことですが、女王についてのあるドキュメンタリーを見ました。その番組を見て、驚かされたのは、女王には、ほとんど自由がないことでした。スケジュールがずっと先まで決められていました。

王位にあるものとして、来る日も来る日も、連合王国と英連邦のために、人々のために、奉仕しているその姿はとても印象深いものでした。

Servant leaderという言葉があります。奉仕者であるリーダーです。仕える人と指導者とは、普通にその意味を考えると相容れない言葉です。しかし、それは、私たちの模範です。
 エリザベス女王の生涯はそれを証したと言えるでしょう。その生き方は、イエス・キリストに倣う生き方であり、キリストを信ずる者が理想とする生き方です。

エリザベス女王はそのような生き方を貫き、天国へと旅立たれました。

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