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校長講話
201504.08
校長講話_21「さようなら、吉川武彦先生」
さて、今朝は、悲しいお知らせをしなければなりません。もう新聞などで、ご存知の方もいると思いますが、本校の姉妹校である清泉女学院大学・短期大学の学長でいらっしゃった吉川武彦先生が先月の21日にお亡くなりになりました。
吉川先生は、この2年間、本校で、放課後、医学的人間学という講座を開いて下さいました。毎回90分、年間15回の講座で、中学1年生から高校3年生、そして保護者が一つの教室で学びました。講義の後、生徒たちは講義の感想文を書き、吉川先生に提出します。先生は、一人一人の感想文にコメントを書いて、返して下さいました。
ある時、一人の生徒が書いた感想文を紹介します。
「私は、吉川先生のような大人がいて下さり、とても嬉しいです。私は、『マイペース』と言われます。このことを言われるのがすごく嫌でばかにされている気分でした。私なりに一生懸命なんです。いくら『マイペース』って言われても、治そうと頑張っているつもりなんです。けど、やっぱりなかなか分かってもらえなかったりします。今の大人の人は『若者はだめだ』というのをよく耳にします。私は若者は若者なりに頑張っていると思います。たくさんの思いを抱いて一歩ずつだけど歩こうとしています。私も認めてもらえる努力をします。なので、『だめ』なんて言わないで見守ってほしいです。吉川先生は、その思いを受け止めて頂いているようでとてもうれしいです。ありがとうございます。」
この生徒への吉川先生のコメントは次のものでした。
吉川先生は3月末で学長を退任し、東京に戻られる予定でした。しかし、長野清泉でのこの講義は、東京から通って続けたいとおっしゃっていました。私たちの学校と生徒をとても好きでいて下さる先生でした。
吉川先生、2年間本当にありがとうございました。
(写真:http://www.seisen-jc.ac.jp/about/greeting.php)