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校長講話

201709.27

校長講話_84 古典の持つ力

秋も深まり、今年も読書週間が近付いてきました。図書館前を初め、校舎内に今年の読書週間のポスターが貼られています。

今年の標語は、「本に恋する季節です!」だそうです。昨年の標語は、「いざ、読書」でした。おととしは「いつだって、読書日和」。どれも素敵な標語ですね。

ポスターは443点の中から選ばれた力作です。もみじが敷き詰められ、その上に本が積み重ねられています。背中合わせの男子学生と女子学生が本を読んでいます。積み重ねられた本の形はハートの形に見えます。「本に恋する」ということでしょうか。

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「古典」という言葉があります。古い時代に書かれ、長い年月を経て、今なお人々に読み継がれている本のことを言います。例えば、『源氏物語』、『平家物語』、『徒然草』などは、代表的なものでしょう。

古典を英語では、classicと言います。先日、このclassicという語について、興味深い話を聞きました。このclassicの語源をギリシア語までさかのぼると、なんと、もともとは「船」を表していたのだそうです。水に浮かぶ船です。

古代ギリシアにおいては、貿易、戦争などの場で、船は国の命運を決するほど大事なものでした。「国にとってなくてはならないもの」というところから、「人間にとってなくてはならいもの」というように意味が広がり、その国でずっと読み継がれる大切な文学作品の意味である「古典」がclassicの意味となった。つまり、英語のclassicには「人間にとってなによりも大切なもの」の意味が込められているということです。それで、私たちは、どんなに時代が変わろうとも、「古典」を読み継いでいくのです。

さて、私は、自分の持っているあれこれの辞書、インターネットであれこれの辞書を調べてみましたが、classicの語源が「船」である、という説明を見つけることが出来ませんでした。見つけられはしませんでしたが、その説を信じたいと思います。この秋、一冊でも、二冊でもゆっくりと古典を読んで、昔の人の考えたことに触れてみましょう。

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