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校長講話
201410.08
校長講話_9「トイレのスリッパ」
今朝は、夏休み中の東北でのボランティアについてお話ししたいと思います。先月25日の全校生への報告会でもお話ししましたが、カリタス・ジャパンの大船渡ベースで、私たちは清泉小学校のお二人の先生と出会いました。K先生とN先生です。K先生は大船渡ベースに来るのはこの夏で10回目で、長い時は3週間近くいることもあるとのことでした。K先生は私が夜寝る時、広間の片隅のテーブルで算数の教材作りをなさっていました。小学校の先生のお仕事をしながら、長期休みには被災地を訪れる。立派だなあと頭が下がる思いでした。
一日が終わってK先生がこんなことをおっしゃいました。「さすが、清泉生ですね。」長野清泉の10人の生徒たちを見て、私におっしゃった言葉です。皆さんは、先生は何を「さすが」と言ったと思いますか。・・・それはトイレのスリッパです。その日、大船渡ベースにいたのは長野清泉の生徒たちが大部分でしたので、トイレにあるシャワー室は、男女共に、生徒たちが先に使いました。その時、生徒たちはトイレのスリッパをきちんと並べたのです。何度もベースを訪れているK先生の目にそのことがとても新鮮に写ったそうです。
さっそく私はそのことをボランティアに一緒に行ったある先生に話すと、先生は「長野清泉の生徒は誰でもこれは当たり前にしますよね。」とおっしゃいました。ほんの小さなことかもしれません。しかし、この小さな出来事が大船渡ベースにある気持ちのよさをもたらしたのです。小さな気遣いがそこにいる人たちを気持ちよくさせる。わたしはそのことをとても嬉しく思いました。