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校長講話
201905.16
校長講話_NO.125「創立記念日と『心のうた』、「麦の賛歌」について」
今週の土曜日、5月18日は、創立記念日です。
5月18日は、何を記念する日でしょうか。中学2、3年生の皆さん、高校2、3年生の皆さん、覚えていますか。
カトリック教会では、特別な徳を持ち、生涯においてキリスト者にふさわしい行いをした人が、「聖人」に認められることがあります。聖人の「聖」は聖書の「聖」です。皆さんのよくご存知のマザー・テレサは2016年の9月4日に聖人とされました。本校の創立者、聖ラファエラ・マリアはお亡くなりになって、51年後の1976年11月13日に聖人と認められました。その前の段階として、1952年の5月18日に福者と宣言されました。福者の「福」は幸福の「福」です。清泉女学院ではこのラファエラ・マリアが福者とされた5月18日を記念して、創立記念日としています。
次に今朝、皆さんが歌う『心のうた』、「麦の賛歌」についてお話しします。『心のうた』、239ページをお開き下さい。
歌詞の最初にある「ひとつぶのむぎ」はヨハネによる福音書12章24節からとられています。その聖句をお読みします。「はっきり言っておく。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ。」皆さんもきっと一度は聞いたことがあるでしょう。
さて、この「麦の賛歌」を作詞作曲したのは、シスター相浦清子(きよこ)です。名字の相浦は「相手」の「相」に、さんずいの「浦」です。シスター相浦は以前、本校の「クリスマスの集い」のためにオラトリオを作って下さったことがあります。晩年はローマの修道院でオルガニストをなさいました。
「麦の賛歌」のページの右上をご覧ください。ローマ字で小さく「PA」とあるのにお気付きでしょうか。これは、パウラ相浦の略です。パウラはシスター相浦の洗礼名です。新約聖書に収められている多くの手紙を書いた使徒パウロからきています。パウラはパウロの女性形です。シスターは女性ですが、パウロのように生きたいと思われたのでしょう。
シスター相浦はずっと以前に本校で音楽を教えていらしたこともあり、この歌をお作りになっている時には長野清泉のことを思い浮かべていらしたことと思います。
道端に咲いていたスズラン(2019年5月12日撮影)