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清泉メッセージ
201309.09
No14「『気づくコツ』とは」(連載メッセージその6)
前回は立ち止まることができるために、一分間心を見つめる練習をしてみました。
今回は気づくにはどうすればいいかについて少しお話します。いつものことですが、特効薬はありません。
秘訣は「注意深く、忍耐強く、平静に」の三つの言葉に尽きます。頭の中で考えが次から次へと浮かんでくることはいけないことではありませんが、心を落ち着けるという点から見ると、「気が散る」ことになるのです。
しかし、浮かんでくる考えや感情に載せられて続きを考えたりするときでも、「あ、考えている」と気がつく時があります。
注意深ければ、また、平静であれば、そして忍耐強ければ、だんだん気づきが早くなります。そして、とにかく気づいたら、「私は考えている」と心のうちに言い、観察に戻る。これを忍耐強く繰り返すことです。どうしても気が散って仕方がないときは、「気が散っている」ことを意識してください。
一日五分間でも続けると、自分の心の動きがよく分かるようになります。よく分かれば、たとえば「傷ついた」という感情が起こってくるパターンに気づくようになります。そうすれば、条件反射のように行動せずに、ちょっと立ち止まることができ、冷静でいられる可能性が高くなります。
もう一度先ほどの言葉を繰り返します。「注意深く、忍耐強く、平静に」一人一人が失敗をすることがあっても諦めずに繰り返していくことが大切だと思います。一応今回で終わりです。