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清泉メッセージ

201410.04

No44「愛には恐れがない」

1412055475604 dfasasfa.jpgみなさん、小さな頃に憧れたものはなんですか?私は、恥ずかしながら、たぶん、お姫様に憧れたように思います。お姫様の絵をいっぱい書いていましたから。でも、大きくなるに従って、憧れはまったくなくなりました。ですから、『アナと雪の女王』の予告編を見ても、空前の大ヒットと聞いても、あまり関心がなかったのです。しかし、その後、映画の内容の解釈がさまざまな角度から取り上げられるのを読んで、強く関心を持つようになりました。

まず私が関心を持ったのは、白馬に乗った王子様とプリンセスのラブストーリーではない、というところです。王子とアナは二人とも恐ろしく孤独な人生を歩み、愛を求めていたという共通点がありました。それゆえ、すぐにお互いひかれ合い、結婚を誓います。王子とプリンセスは物語の終盤まで愛し合う二人、アナの命を救うのは王子しかいない、と思っていたのに、最後に王子が豹変し、アナを裏切る…。男女の愛がアナを救うのではなく、家族の愛、姉と妹の愛がアナを救う、というところに新しさを感じました。

また、エルサにもとてもひかれました。彼女は触れるものを全て凍らせる力を持っています。小さい頃は無邪気に妹とその魔法を使って遊んでいたのに、愛する妹を自分のその力で傷つけてしまった経験から、妹にも、そして誰に対しても自分を閉ざします。私たちも成長するにつれて、エルサのように自分をさらけ出せず、自分の扱い方がわからず、そして氷のように鋭くなってしまうことってあるよなぁと思って、共感しながら見ていました。女王になったエルサは、自分の恐ろしい魔法が皆に知られてしまったため、遠く離れた山に一人逃げ込みます。氷の城をつくりながら、自分を解放していくときに歌っている歌が、あの主題歌「Let it go」です。完全に孤独になったにもかかわらず、でも、「これでいいの。昔の自分とは違う、前に進むのだ」と歌うエルサの表情はとても力強く、美しく輝いています。

この映画の中心的なテーマは「恐れ」と「愛」である、と監督はいっています。新約聖書の「ヨハネの手紙」の一節にはこう書かれています。「愛には恐れがない。完全な愛は恐れを締め出します」(ヨハネの手紙一 4章18節)。アナがエルサを恐れずにエルサを追い求め続けるその愛、オラフやクリストフのように自分を犠牲にする愛、いろんな愛がこの映画にあふれています。この新しいプリンセスストーリーを通して、現代の女性の生き方、男性の生き方、人としての生き方、そして、愛について多くを学び、考えていけたらと思います。

(画像出典:http://www.disney.co.jp/movie/anayuki.html)

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